中華まんの恐怖
コンビニで中華まんを買うのが苦手である。それは買い物カゴに自分で入れることができず、店員の手を借りなければ買えないというところに原因がある。
中華まんだけ買いに行くことはないから、レジで代金を支払うついでに「買っていくかな」という感じでふと思いつくのが普通だ。そんな軽い動機なのに、店の人がいちいち包み紙と掴む道具を取り出して、「いくつですか?」と確認しなければならないないような、そんな煩わしい注文なんて申し訳ないなあ、と思ってしまうのだ。その上、「え〜と、肉まん1つと、あとピザまん・・・、えーと・・・」などとやっているうちに、後ろには長蛇の列、なんていうこともある。
つまり、お客さんが自分の他におらず、にこやかでさらにキビキビと中華まんを取り出せそうなタイプの店員がいて、その上で自分が「肉まんとピザまん1つずつ」などとしっかり決めている時でないと注文できないのだ。
その日、自分は「今日は肉まんを買うぞ」と心に決めていた。ペットボトルのお茶と「赤いきつね」とのど飴をカゴに入れ、レジに向かう。幸い他に客はいない。チャンスである。こんなにしっかり決心して中華まんを買うことがないから、ちょっと緊張する。
レジに一歩一歩近づきながら、頭の中でリハーサルをする。「すいません、肉まんください。・・・すいません、肉まんください。・・・」レジが近づく。女性店員が笑顔を作り、客を迎える準備をしているのがわかる。胸のネームプレートには「向井」と書いてある。
頭の中で「すいません、肉まんください。すいません、肉まんください。」・・・レジの前に立つ。「いらっしゃいませ。」・・・今だ!「すいまん!」・・・やっちゃった!女性店員が吹き出す。腹を抱えながら「な、なんですか・・・ははは、もしかして肉まんですかぁ・・・あははは、そうでしょ、ははは・・・」そうだよ、そのとおりだよ・・・。
このようにコンビニで中華まんを買うのは自分にとって至難の業なのである。
Posted by hisashi721 at 14:43│
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ぶはは!「すいまん」はマズイっすよ!!
昔、私の上司(定年直前)がある所でam/pmを探していて、でもセブンイレブンでも良くて、迷っていました。折りよく通りかかった主婦を発見!焦りながら「す、すいませーん!イレブンPMはどこですか!?」。
主婦にはかなりひかれ、変質者扱いだったようです。
えっ?コンビニエンスストアで「肉まん」を購入するのは、それほど大変な事だったのですね・・・
中華の「肉まん」が大好きで、よく横浜中華街へ
買いに行ってり、配達していただいたりしております。
でも、どこのお店も自分でカゴへは入れるという事が
ありませんでしたので、こちらのBlogで拝読し、
驚いてしまいました。
お店で、自分の後ろに列が出来ても気になさる必要は
皆無だと思います。そのお店の利用者なのですものね。
おーっ、久しぶりに来ましたね、"恐怖"シリーズ!
その瞬間の寄り道さんの (T.T) な表情が鮮明に目に浮かびます(なぜかセピア色で)。
最近はコンビ二の会計でも、銀行みたいに1列並びになっているところが多いから、そういったところを選んで利用されたらいかがでしょうか。
今後、いっそうの"恐怖シリーズ"充実を楽しみにしています!!
>にっきーさん
相変わらず忙しいですか?
久しぶりにペルルで「ブランコニッカ」を飲みたいところですが・・・。
二つの言葉の合体ミスという点では、「イレブンPM」も「すいまん」も同じですね(^^)
>姫子さん
あのー、あんまり驚かないでください(^^;
普通、コンビニで中華まんを買うことは、簡単ですから。なんの問題もありません。
>Takahashi-iさん
こういう話題の時だけ反応しないでください(笑)
だいたい「恐怖シリーズ」とは何ですか。勝手に作らないでください。・・・実は「宅配ピザの恐怖」というのもあるんですが・・・。
すいません、勝手にシリーズ化して。(^^; もちろんそれ以外の飲み屋探訪記も、すごく情感がこもっていて大好きですよ。夕方読むと、そのままふらふらと飲み屋に足が向いてしまうくらいの魅力を備えたコンテンツだと思います。
というわけで、シリーズ第3弾は「宅配ピザの恐怖」ですか。楽しみだなあ…。題名聞いただけでわくわくしてきました。(^^;