桜を待つ季節に・・・野方「秋元屋」
最近は帰りが早いので、どこに寄るか迷ってしまう。遠征も考えたのだが、却って近場でゆっくりと飲むのもいいじゃないか、という考えがふとよぎる。ということで渋谷、新宿をスルーして、高田馬場で西武新宿線に乗り換える。この時点で頭に浮かぶのは、鷺ノ宮「ほ里乃家」と野方「秋元屋」。頭の中で二つの店が闘い始める。
「ほ里乃家」のおでんが食べたい・・・「秋元屋」の味噌だれのかしらが食べたい・・・「ほ里乃家」の牡蠣フライが食べたい・・・「秋元屋」の金宮&ニホンシトロンが飲みたい・・・野方駅到着。味噌だれのかしらが勝つ。
野方駅を出ると風が強い。う〜ん、まだまだ寒いなあ。足早に秋元屋に向かう。今日も満員かなあ・・・、外のテーブルにも客が入っていて・・・中もお客さんがズラリ。ここまで来たら立ってでも飲む!という決意。すると、マスターが気づいてくれて、「1人?じゃあ、こちらに。」・・・おお焼き台正面に1つだけ席が、自分を待っていてくれたかのように空いている。「どうも。」と言いながらその席にはまり込む。
奥を見ると、ふじもとさんが笑顔で手をふっている。仕事に疲れてたどり着いた自分には、眩しいほどの笑顔だ。その隣は「貴乃花」似の常連さん。いつ来ても、見かけるなあ。席が遠いので移動することはできない。自分の右隣は落ち着いたご夫婦。左隣はこれもよく見かける4人組。さらにその隣は男性1人と女性2人のグループ。ぎっしり満席。皆さんの声がわんわん店中に響いている。まあ、のんびり飲みますか。
「金宮と炭酸ください。」・・・お手伝いのよっちゃんが、金宮焼酎の入ったジョッキとニホンシトロン炭酸の瓶を手渡してくれる。早速炭酸をジョッキに注いで・・・これこれ、このジョワ〜ンとした強い炭酸・・・おお勢い余ってこぼしてしまった。縦にかき混ぜて・・・ゴクッ・・・ふぉ〜、爽やか〜!疲れが吹っ飛ぶよ、まったく。
さて、焼き物を・・・さすがに焼き台の上にはずらりと串が並んでいる。マスターも奮闘中。酎ハイを飲みながら、注文のタイミングをはかる。とはいえ、さっきから頭の中は「味噌だれのかしら」がぐるぐると回っているから、そんなには気をつかっていられない。「かしら3本お願いします。」あまりにも食べたかったので一気に3本も注文してしまった・・・「かしらだけ3本?」「ええ、味噌で。」「3本とも味噌?」「そうです。」・・・ふふふ、たっぷり食べるぞ。
目の前でジュージュー焼かれているもつ焼きを見ながら、酎ハイをぐびぐび。は〜、美味いねぇ〜。かしら味噌だれ3本が届く。・・・来た、来た・・・さて、一口・・・くぅ〜、ピリッとした辛味がガツンと効いていて・・・絶品!美味し過ぎる〜。「金宮お替り!」
かしらをつまみに酎ハイを飲んでいると、ふじもとさんが席を立って入り口に向かってくる。「じゃあ、また。」おお、この笑顔!眩しすぎる!・・・左隣の4人組もお勘定。あれれ、次々と皆さん席を立ち始める・・・。店の中がゆったりとしてきたぞ。「いつも、早い時間はお客さんが多いんですが、その後が続かないんですよ。」とマスター。時間を見ると7時を過ぎたあたり。
客としては、人気店にはできるだけ早い時間に行かないと入れなくなるという心理が働く。だから競うようにして開店時間を狙って集まるのだが・・・なるほど、少なくとも開店後2時間を越えたあたりからが狙い目なのか・・・。遅く来てマスターやよっちゃんと話しながらゆったり飲む、次はこれだな・・・ふふふ、いいことを聞いたぞ。
酎ハイを飲んでしまったので、次は「特製ハイボール」だ。黄金色の液体が発泡していて美しい。一口・・・キリっとした飲み口・・・辛味に耐えた舌がほっとするのが分かる。焼き物は「なんこつ、塩で2本」。店の空気が優しい。
奥の「貴乃花」似のお客さんが、「にごり酒」を注文。「新しいのが入ったよ。」とマスター。「篠峰」も美味しかったが、新しいのとは・・・じゃ〜ん!な、なんと「夜明け前」ではないか!「昔懐かしいドブロク風のにごり酒」というキャッチフレーズが頭に浮かぶ。
「貴乃花」似のお客さんは、自分でグラスに注いでいる。受け皿にこぼす量が多かったようだ。マスターが「それは480円の量じゃない。」と指摘。お客さんがどっと笑う。自分も「夜明け前、こっちにも。」と注文。右隣のご夫婦も「じゃあ、飲んでみようかしら。」と注文。マスターがグラスに注いでくれる。「はい、これが480円の量。」それでも受け皿にはたっぷりとこぼれている。マスターの誠意にぐっとくる。
では、一口・・・にごり酒の重さがなく、軽やかな味わい・・・しかし酒らしい味わいは深いぞ・・・これは美味しい!隣の奥様の方も「美味しいわー」とため息。心が通い合う。
なんこつ塩焼きも焼きあがってくる。さて、一口・・・このコリコリ感がたまらない・・・塩の利きかた絶妙!美味しいぞ〜。にごり酒、にごり酒。
特製ハイボールをチェイサー代わりにしてにごり酒を飲む。こういうのもいいなあ。そこに、1人の男性客が入って来て、自分の左隣に座る。スーパーマンに変身する前のクラーク・ケントのように、非常に実直そうな方だ。すると「マスターが、カリビアンさんです。」と紹介してくれる。おお、「レバサシ日記」のカリビアンさんですか!「はじめまして!」恐縮しつつ、「寄り道です。」と自己紹介する。
カリビアンさんと話すのは楽しいが、あまり調子に乗って飲みすぎると迷惑をかけてしまう。もっと話していたいが・・・この辺にしといたほうがいいな。「ごちそう様です。」カリビアンさんに「また会いましょう」と挨拶して店を出る。
外に出ると、さすがに空気がひんやりとしている。駅に向かって歩く。寒いとはいえ、3月の終わり。もうすぐ桜も咲くはずだ。これからの季節、ますます寄り道のし甲斐もあるというものだ。
Posted by hisashi721 at 15:18│
Comments(7)
今日で仕事も一区切り。 東西線高田馬場駅で西武新宿線に乗り換え、飛び乗ったのが
秋元屋でバッタリ【レバサシ日誌】at 2005年03月30日 22:51
貴乃花似の常連さん、、、 というと皆勤賞のお兄さんかな?髪の長い
「ごじかわ」帰りの自分は夜勤に向けて仮眠を 今頃どこを寄り道されてるんでしょうね
昨日はどうもでした。
「貴乃花似」の常連さんですが、私は「舞の海似」
の常連さんとココロの中で思っています。
またご一緒出来る機会を、楽しみにしていますね。
たっつんさん、こんにちは。
夜勤お疲れ様でした。昨日は東横線近辺に寄り道してました。今日あたり「川名」に行きたいですが・・・。
貴乃花似のお客さんは皆勤ですか!やっぱり!
カリビアンさん、こんにちは。
お会いできて嬉しかったです。
落ち着いた紳士だという噂は聞いていましたが、想像以上でした(^^)
これからもよろしくお願いします。
私も皆勤の常連さん(⇔ミヤさん)は どちらかと言えば
舞の海に似ているような気がします。それから 浜田さんやにっきーさんの 秋元屋さんに寄る頻度が 少し増えたような感じがします。浜田さんとは まだ秋元屋さんでお会いしていませんが ブログの記事の更新回数から察するに、また、にっきーさんとは2回連続でお会いしましたので 何となく、、
黒ジャージさん、こんにちは。
カリビアンさんに続いて「舞の海」に1票ですね(^^)
鷺ノ宮に住んでいると、阿佐ヶ谷「川名」、野方「秋元屋」という素晴らしい店が近くにあるので、このエリアを抜け出して他エリアの店に行く気が起こらなくなるのではないでしょうか。
ネットをふらついていたら、なんと懐かしい記事が!
お元気そうでなによりです
レバサシ日誌はこちらで細々と続いております
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カリビアンさん、お久しぶりです!
8月の末に12年ぶりにブログを更新しました(笑)
また、よろしくお願いします。