春風に吹かれながら・・・赤羽「丸健水産」
(昨日の続きです)十条駅に戻ってきたが、このまま帰るつもりはない。埼京線に乗ったのは、行きたい店があったからだ。十条で斎藤酒場が頭をよぎりたまらず降りてしまったが、これはおまけ。さて、赤羽に向かうぞ・・・。
このブログの赤羽「まるます家」の記事に「ぼうず」さんから、人形町「ナポリ」の記事に「cobaken」さんからそれぞれコメントをいただいた。総合すると赤羽にいい立ち飲みの店があり、地元では有名。そこのおでんはとても美味しい。その店の名は「丸健水産」。そう目指すは「丸健水産」だ。
赤羽駅東口。2月に来たときは冷たい風が吹いていたが、今日の風は柔らかい。商店街に入ってまず目印となる「まるます家」を目指す。「まるます家」の目立つ看板を見ると、ちょっと寄って行こうかという気になるが、「斎藤酒場」での焼酎の効き方を考えると自重せねばなるまい。さて、この店から1本東側の通りにある商店街・・・ああ、この通りか・・・おっ、店先に人が群がっている・・・ここだな。
商店街の中にある水産物加工品の店。その店先に大きなおでん鍋があり、立ち飲みカウンターが設けられている。そのカウンターに4人。そして折りたたみ式のテーブルがカウンターの左右に2か所出されているが、それぞれに3人が飲んでいる。
カウンター中央のおでん鍋のところで、お店のお兄さんに「厚揚げ、魚のすじ、卵、ウインナー巻き・・・後、酎ハイ(250円)ね。」と注文。お兄さんが冷蔵庫から酎ハイの缶を取り出す間に、1000円札を用意する。キャッシュオンデリバリー制と確信している。おでんの皿と酎ハイの缶がカウンターに置かれる。「670円です。」さっと1000円札を渡し、330円のおつりを受け取る。酎ハイは「ハイリキ」だ。
「テーブルの方でお願いします。」とお兄さん。おでん鍋の正面は注文をするところなので、そこでは飲めない。左右に2人くらいずつしか立てないので、テーブルに移動というわけだ。缶と皿を持ってテーブルへ。
ハイリキを一口飲む。うん?こんなに美味しかったっけ・・・このロケーションがなせる業か。さて、おでんはどうかな。ウインナー巻きからいってみようかな・・・ん、この深い味わいは・・・そうか!このウインナーを巻いている練り物自体が美味しいんだ!さすが製造販売の店。では、魚のすじは・・・おお、これもいい・・・それぞれのネタが素晴らしい。スープもおでんの大事な要素だが、ネタ自体が大切なんだなあ。
同じテーブルの3人組の1人が感嘆の声をあげる。「へぇ〜、ここのはんぺん美味しいですねえ。」「そうだろ、最高なんだ。」「そうそう。」・・・ぬわにぃ。はんぺん、そんなに美味しいの〜。絶対食べなくては。なんたって製造販売だからな。期待できるぞ〜。
最後の卵を食べ、スープを飲み干し、空になった皿を持ってカウンターに向かう。「はんぺん、ください!」元気な声になってしまう。さっきの3人グループがこちらに顔を向ける。「俺たちの話を聞いて、はんぺんが食べたくなったんだな。ふふふ。」という顔だ。ちょっと元気よすぎたかな・・・。
ハイリキも飲み干したので、飲み物も。飲み物はビールやカップ酒、缶チューハイが250円。発泡酒が200円。こういう雰囲気にはカップ酒だな。2種類あるけど・・・「ワンカップ大関」と・・・「マルカップ」・・・丸眞正宗か!東京23区内唯一の蔵元「小山酒造」の酒ではないか。しかも北区岩淵・・・地元中の地元。もう、これしかありません。「あとマルカップね。」「320円です。」・・・はんぺん、70円なの?安いぞ!
ちょうどカウンターの右側が空いたので、そこに移動。ここならおでん鍋に近い。いい感じで煮えているなあ・・・そんなことより、はんぺん、はんぺん・・・どれどれ、一口・・・ほゎ〜、なんとふっくらとしたはんぺんなんだ!口の中で溶けそうだ。それでいながら味がしっかりしていて・・・ああ、美味しい・・・マルカップ、マルカップ。ぐびぐび。
「斎藤酒場」で感じた酔いが抜けていく感じ。屋外の立ち飲みは風に吹かれながらだから気持ちがいい。酒も美味いぞ!「牛すじください。」これは外せない。「210円です。」「は〜い。」うきうき答えてしまう。やっぱり酔ってるのか?
「牛すじ」もよく煮えて柔らかい。こりゃあ、永遠に飲んでたい気分だ。近所にあったら絶対毎日通うな。おっとりした親父さんと働き者のお兄さんという組み合わせも、この店の暖かい雰囲気を作っている。外だけど外じゃない。店の雰囲気バリアに守られているようだ。
牛すじを食べ、また、スープを飲み干して、「ごちそうさま」。客が増えてきたので、もう1つ折りたたみテーブルを用意していたお兄さんが「ありがとうございます」と答えてくれる。
駅に向かって歩きながら、いい酔いを感じる。ふわふわした歩を春風が後押ししてくれるようだった。
Posted by hisashi721 at 07:51│
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丸健水産、エントリーしました。よろしければ、ご覧ください。
旨いおでんにつられて、ふらり春の一献【mesizo】at 2005年04月04日 12:07
赤羽でおでんといえば丸健水産。で、昨日はyukoが赤羽に来るというので近所の丸健水産におでんを食べに行きました。お店の写真見て!素敵でしょ?ここが注文カウンターで、この左の方でははんぺんとか厚揚げとか、おでんの種売ってる。んで、それをとりまくようにいくつ...
丸健水産のおでん【ヨヨコ】at 2005年07月10日 14:26
昨日、アドマチック天国でやってました。おでんが好きなので行って見たいと思いました。場所がタイミング良く分かりました。
川口さん、こんにちは。
自分が行ったのは木曜日なので、アド街の放送前。ということは放送後はもっとお客さんが多くなっているかもしれませんね。
アド街は見逃してしまいましたが、「丸健水産」は何位だったのでしょうか。
ベスト10に入ってました。もう一つのおでん屋出てましたが、居酒屋でなく覚えてません。
寄り道さん、とても気に入ってくれた御様子で安心
しました。ここはかなり歴史があり、自分も数十年通いつめています。時々薄味かな?と不満を持ちますが、呑んだ後スッキリで胃にもたれません。とにかくなんでも安いし。自分はじゃがいもとカレーボールがお気に入りです。おでんセットは特に安上がりです。普段は仕切り上手で威勢のよいの2代目が独特のムードで盛り上げてます。
寄り道さんへ
以前、定休日と知らずに「まるます家」へ行ってしまった時があります。そのとき諦めきれずに「まるます家」の前にあるアーケード街をぶらぶらしていたらこのお店を見つけました。
い〜ですよねここは!飲み物の種類は少ないですがちょっとつまんで、飲んで、とっとと家路につくには最高な店だと思います。
川口さんへ
ベスト10に入ってたんですか!それはすごい。地元では有名な店ということですね。
cobakenさんへ
情報ありがとうございました。いいお店でした!たしかに飲んだ後に食べたくなる味ですね。カレーボールとジャガイモですね。今度行ったとき食べてみますね。楽しみです。紹介していただいた他の店にも行きたいと思ってます。これからもよろしくお願いします。
BIBさんへ
おっしゃる通りです。まさにちょっと寄るには最高の店ですね。こんな店があったら、絶対寄りたくなります。地元の人が教えたくないというのも分かりますね。
はじめまして。たつ!と申します。
よろしくお願いいたします。
毎日拝見させております。
いつも読んでいて描写の鋭さに感嘆し
擬似酒場体験させていただいております(笑)。
「丸健水産」見落としてしまっていました!
実は私もこの店非常に気になっておりました。
私は赤羽で呑む時は「いこい」〜「米山」直行しておりますが、今度伺ってみたいと思います!
たつ!さん、こんにちは。
「丸健水産」は誰でもがおいしいと思う味のおでんで、しかも安いとくれば、もうたまりません。商店街で飲むハイリキも格別です。「いこい」→「米山」→「丸健水産」というコースが赤羽黄金コースでしょうか。