今日(12日)は、柔らかな春の日差しが気持ちのいい一日だった。しかし、その途端にくしゃみが・・・。今年は楽だなあ、と思っていた花粉症がついにやってきてしまった。いつもお世話になっている阿佐ヶ谷のクリニックに行くため、早めに職場を出る。なんとか6時前に診察を終え、処方箋を出してもらう。
調剤薬局で薬を受け取って、一安心。これで明日からは何とか生活できる・・・。ほっとすると、さて、時間も時間だし、どこかで一杯という気持ちになる。いつものことだが・・・。
阿佐ヶ谷駅の北口商店街に向かうことにする。今日は、なんだかホッピーが飲みたい。となると、「川名」だな。
駅から7、8分歩くと、「川名」の赤い看板が見えてくる。週に1度はこの店に来ていたのだが、最近は少しご無沙汰だ。入口横の焼き台にいる男性の店員さんに「こんばんは。」と挨拶して、戸を開ける。カウンターの中にいるマスターが、「いらっしゃいませ。どうぞ。」と笑顔で迎えてくれる。先客は、テーブル席に4時台から飲んでいたと思われる常連客3人、カウンターには1人のみ、奥の座敷はいくつかグループが入っているようだ。カウンターの一番奥の席に座る。
カウンター席は7席から8席に増えている。入口側の新聞などを置いていたスペースを整理したようだ。1席でも増えるのは、客にとっては嬉しいこと。特に日曜日などは、満席になることが多く、入れないこともあるからだ。若い女性の店員さんが、飲み物の注文を取りに来る。新人だ。しばらく来ないうちに、前の人はいなくなってしまったのだろうか。「赤ホッピー(336円)、お願いします。」と注文する。
ホッピーが届く。「おつまみはお決まりですか。」と女性店員さん。ホワイトボードのお薦めメニューの中から、いつものように刺身と焼き物を1つずつ選ぶ。「鯛刺し(420円)といか姿焼き(294円)お願いします。」と注文。「鯛刺しといか姿焼きですね。」新人だが、とてもスムーズに事が運ぶ。さすがマスターの教育は素晴らしい。いつも、中国の女性を一から教えて、最終的には店全体を差配するまでに育て上げるのだ。礼儀正しく、それでいてお客さんの冗談にも臨機応変に答えられるようになって行くのを見ていると、感動的でさえある。
ホッピーを一口・・・今日はくしゃみばからりしてたなあ、目も痒くて参った。仕事の進み具合は想定の6割くらいだろうか。まあ、明日頑張ろう。・・・ふぃ〜、美味しい!カウンターの男性客は、マスターと熱心に話している。「身体を動かした方がいいですよ。健康にはそれが一番。」とマスター。マラソンランナーのマスターの言葉だから説得力がある。
「鯛刺し」が届く。醤油を少しつけて、一口・・・もちっとしていながら、噛むとこりこり感もある。ほのかな甘みが口の中に広がる。美味しい!ホッピー、ホッピー。いつ来てもこの店の刺身は活きがよくて、とても美味しい。それを、安く提供しているところにマスターの並々ならぬ努力が感じられる。ありがとう、マスター。
テーブル席に男性客が2人入ってくる。新人の女性店員さんが「お飲み物は?」と聞いている。「瓶ビールにしようかな。」「キリン、アサヒ、サッポロがありますが。」「どうしようかな。スーパードライにしようかな。」「スーパードライ?」「今日はないの?」「あのー、聞いてみます。」マスターがカウンターから出てきて、「アサヒのビールがスーパードライだよ。」と笑顔で教える。「ああ、そうですか。」・・・こういう知識は、現場で覚えるしかないよなあ。でも、真面目な店員さんだから、どんどん覚えて、近い将来にはお店の戦力になることだろう。楽しみだ。「すみません。ナカ(294円)ください。」「はい、ナカですね。」・・・いい感じだ。
「いか姿焼き」が届く。美味しそうだ。一口、さくっとした歯ごたえ、いかって焼くと旨味が増すなあ。これは、ホッピーによく合う。ホッピー、ホッピー。・・・迷っていたのだが、持ち帰った仕事をここで少しだけやろうと思う。今日は仕事が進まなかったからなあ。鞄から書類を出してチェックし始める。これくらいなら、大丈夫かな・・・。
しばらく、仕事に熱中する。とはいえ、焼酎は追加する。ホッピー3杯目だ。20分くらい、飲みながら、書類のチェックをする。ほんの少しだが、仕事が進んで満足だ。この店では本を読んでいるお客さんが多いので、こういう仕事ならあまり違和感はない・・・と思う。
お客さんは時間を追うごとに増えていく。カウンターも埋まっていく。活気が出て、川名らしくなってきた。・・・ホッピーを3杯飲み終えたので、今日はこの辺で。席を立つ。「マスター、ごちそうさま。」「ありがとうございます。またどうぞ!」
外に出る。夜の風は冷たいが、日に日に春らしくなっている。気持ちよく飲んだ帰り道は、いい気分だ。バス停までは数分。急ぐ理由はない。
東京都杉並区阿佐谷北3-11-20
03-3339-3079
16:00-23:30
月火休
Posted by hisashi721 at 18:10│
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スーパードライがアサヒだって分からないのはかなりお酒にうとい、あるいはこだわらない新人さんなんですね。この方、仕事に嫌気さえさす事がなく真面目ならば寄り道さんおっしゃるように「間違いなく」戦力になりますよね。例えばペルルに不定期に入られる女子大生(?)のバイトさんもそんな感じなんですか?