2022年09月11日

土曜日の夜はお気に入りのバーに・・・阿佐ヶ谷「アルフォンソ」

IMG_20220910_23211010日土曜日の楽しみは、広島カープの神宮最終戦のナイター。ネット裏のチケットが手に入ったのだ。土曜日の仕事を早めに切り上げて、午後5時すぎには信濃町駅に着いた。駅にはスワローズとカープのユニホームを着た人々が溢れていて、駅前の歩道橋にぞろぞろと流れて行く。否が応でも気分は高まる。天気もいいし、今日は中秋の名月。最高じゃないか。

 

人々の列に従って、絵画館前の広場を通り、国立競技場を横目に見ながら、神宮球場に向かう。さすがに土曜日。しかも、スワローズの村上選手のホームランにも期待がかかる一戦だ。人が多いなあ。なかなか前に進めないもどかしさをあるがここは焦る必要もない。外野席入口から半周して内野正面の7番入口に到着。長蛇の列の最後尾からゆるゆると進む
 

IMG_20220911_151731球場に入ると、まだ日差しは明るく、暑くもなし。心地よい夜になりそうな予感がする。席について、通りかかった売り子さんから生ビール(750円)を購入する。試合前のひと時を味わうべく、生ビールを一口・・・これこれ。この楽しみを久しく忘れていたなあ。広々とした空間で飲むビールは格別だ。

 

というわけで、試合が開始されたわけなのだが、大荒れの展開になってしまった。カープが1回に先制を許したまではまあよかったのだが、3回にカープが1イニング12点得点という見たことがない攻撃。それに対してスワローズが6点を取り返し、さらに攻撃を続ける。こりゃあ、もしかすると逆転されるかもという気になったところ、なんとかダブルプレーで切り抜ける・・・そんなこんなで終了したのは午後10時を大きく回り、ヒーロインタビューをしっかり見てしまったので、帰りはさらに遅くなる・・・勝利の余韻を楽しむために寄り道したいけど・・・どうする?


IMG_20220910_232101信濃町から総武線各駅に乗り、目指すは阿佐ヶ谷。電車の中に両チームのユニホーム姿の人々が溢れている。みなさん疲れた表情。座席に座っている人は気持ちよさそうに居眠りを始めている。阿佐ヶ谷駅到着は1130分過ぎ。深夜バスも今は運行していないので、北口駅前ロータリーはひっそりしている。スターロードに入り少し歩くと、懐かしい看板が輝いている。愛するバー「アルフォンソ」だ。

 

ドアを開ける。入口近くの席に男性客が1人。「こんばんは。」と声をかける。お客さんと話していたマスターが自分の顔を確認して、「いらっしゃいませ」と答えてくれる。奥から2番目の席に座る。ああ、落ち着くなあとしみじみする。マスターがおしぼりと小皿に入ったポップコーンを出してくれる。「お久しぶりです。来て頂いて嬉しいです。」と笑顔。これで一発でやられてしまう客は多いだろうな。「またまたぁ」と答えてしまう。

 

IMG_20220911_114409注文は少し迷う。球場内で生ビールを2杯飲んだのだが・・・やはり、この店の1杯目は・・・「生ビールをお願いします。」「かしこまりました。」・・・生ビールのグラスが届く。一口、絶妙の冷え具合、クリーミーな泡・・・さすがでございます・・・。美味しい!一口飲んだ頃合いをみて、「この夏はどこかに行かれましたか?」とマスター。このタイミングが素晴らしい。「真夏の大冒険」のことなど話す。熱心に聞いてくれるので、こちらとしても調子に乗ってしまう。

 

もう1人のお客さんのところにもスッと近づいて、色々話しかけている。どうやったらこんなに自然にできるのかと感心する。神楽坂のバーの話。「値段は高いんだけど、若い女子が今は多いよ。」「そうなんですね。そこはこの店とは違いますね。」「そうねー。小悪魔って感じの人はここでは見ないもんね。」「まあ、そう言わずに。小悪魔はいませんけど、育って悪魔になってますから。魅力的な悪魔たちですよね。」「確かに。大人だなあっていうお客さん多いよね。」・・・うまくまとまった。
 

IMG_20220911_114322さて、ウイスキーを飲もうかな。棚のボトルを確認する。魅力的なボトルが揃ってるなあ。今日もやっぱりスコッチだな・・・「クライヌリッシュ」のボトルがある。これにしよう。「クライヌリッシュをオンザロックでお願いします。」・・・「どうぞ。」グラスが自分の前にスッと押し出される。一口・・・香りが程よく、バランスがいい。まろやかな甘みもいいよなー。美味しい!

 

ゆっくり飲みながら、時折マスターと話をする、その時間が本当に癒される。「お仕事の方はいかがですか?」「う〜ん、ちょっと迷ってることがあるかな。」「そうですか。何にしろ、自分を追い詰めることなく、楽しみを見つけていきたいですね。」・・・ありがとう、マスター。何でもお見通しの一言を聞けて嬉しいですよ。
 

もっと飲みたいけれど、今のこの気持ちのまま帰りたいと思う。「ごちそうさまです。」「ありがとうございます。本日の会計は1900円になります。またおいでください。お待ちしております。」・・・また来ますとも。この店は自分の人生にとって大切な存在ですから・・・。

 

外に出る。中秋の名月は球場で見ても、街で見てもやはり美しく光り輝いている。1日が終わった。タクシーに乗ろうか、それとも歩こうかと迷う。自分を追い詰めず楽しみを見つける・・・月を眺めながら、この言葉を噛み締める。

東京都杉並区阿佐谷2−2ー1 
03−3330~5602 



Posted by hisashi721 at 16:07│Comments(0)