寄り道Blog

月曜日（19日）は、変則的な勤務形態になった。早朝から頑張ったおかげで、午後2時30分ごろにはノルマを達成し、職場をでることができた。こうなるとどこかに行きたくなる。しかし時間が時間だけに、やはり雰囲気のいいカフェでのんびりコーヒーでも飲むか、という気になる。とりあえず新宿に向かおう。

新宿駅に到着。山手線のホームに降りると、向かいの総武線各駅停車の電車が来る。「三鷹」行き。ふと、やっぱりビール飲みたいな、という気持ちがこみあげてくる。・・・よし！中野に行こう！というわけで乗り換える。中野まではすぐ。午後15時30分。中野駅北口を出る。サンモール商店街には入らず、右へ。立ち食い蕎麦の有名店「かさい」の前を通って、ケンタッキー・フライド・チキンの前を左折。フジヤカメラのある通りを右に進むと「第二力酒蔵」の暖簾が見えてくる。

ドアを開ける。さすがにこの時間でも、お客さんは多い。店の中はものすごく広くて、テーブルの数も多い。見た感じだと6割の入りだが、数が多いので何組入っているか分からない。しかし、右手の厨房に沿ったカウンター席には誰もいない。左手のＪ字カウンターにはは一番奥に一人客。係のお姉さんが自分に気がついてくれる。予約が入っている席とその時間を教えてくれる。「それ以外でしたら、どこでもどうぞ。」ということなので、入り口前のカウンターの端っこに座る。この席の横のテーブル席はすべて埋まっている。

「生ビール（中600円）をお願いします。」と、先ほどのお姉さんに注文しながら座る。まず、おしぼりと取り皿、そしてお通し（無料）が置かれる。「今日のお通しも美味しいですよ。」とお姉さんが笑顔で言う。そうなのだ。最近、勤め帰りにこの店に何度か来ているのだが、明らかに「お通し」が美味しくなったのだ。それで「美味しいですね。」と連発したものだから、お椀にいっぱい入れてサービスしてもらった。それを覚えてくれていたのだ。

今日のお通しはポテトサラダ。生ビールの到着を待たずに、一口・・・う、うまい！マヨネーズというより、タルタルソース。リンゴが入っていて、酸味と甘味を上品に添えている。「いやー、美味しいですねー。」と生ビールを持って来てくれたお姉さんに告げる。「ありがとうございます。板前さんに伝えておきますね。」と答えてくれる。では生ビールを一口・・・明るいうちに飲むビールは、んもう格別！おいしい！

さて、それでは料理を。伝票を持って待っているお姉さんに、「刺身盛り合わせ（1600円）とカキフライ（1400円）をお願いします。」と注文する。さらさらと伝票に書きつけて、さらに小さなメモに料理名を書いて厨房へ。こうやって注文を確実に通してくれる。一階のフロアには女性店員さんが5人ぐらいいて、テキパキと仕事をこなしている。それがこの店のすがすがしい空気を作っている。

年配のご夫婦が入ってきて、カウンターの予約席に座る。もう注文するものは決まっているらしく、お姉さんが確認している。「ヤリイカ煮と鯵のたたきですね。」「そう、お願い。」という感じ。常連さんらしい貫禄がある。「アルゼンチン凄かったねえ。」とお姉さんに話しかけている。「寝ちゃってました。」と笑顔で答えている。

刺身盛り合わせが届く。大きな容器に氷が敷かれて、その上に「ぶり」「たい」「まぐろ」の刺身がのっている。さすがに見た目も美しく、かつ豪快。元気が出る盛り合わせだ。では、まぐろから一口・・・この五店のお刺身は分厚くて、しかも新鮮なのがいい。すごく味わいが深い・・・美味しいなあ。ビール、ビール。

ビールを飲んでいると、お姉さんがボトルを自分の前に用意してくれる。ここではいつも「幻の露」という芋焼酎だ。「飲み方はオンザロックでよろしいですか？」「はい。」ということで、焼酎ロックに変更。一口・・・甘い香りが口の中に広がる。飲みやすい焼酎だ。美味しい。

カキフライが届く。大粒のカキフライが３つ。では早速、レモンを絞って、タルタルソースをたっぷりつけて、辛子もちょっとだけつけて、一口・・・衣がサクッとしていて、中身はジューシー、大きいので食べ応え十分。タルタルソースがまた美味しい！冬はやっぱりカキフライだなあ。

午後4時を過ぎて、お客さんが次々と入って来る。「何名様ですか？」「三人です。」「予約はされてますか？」「してないんですけど。」「6時からの予約の席があるんですが、2時間ぐらいでよければ。」「いいです！」「では、奥の掘りごたつの席にどうぞ。」という感じで、次々と。二階もあるのだから、本当にこの店は大きい。

いつも親切にしてくれる馴染みのお姉さんは今日はお休み。そういえば「月曜日にお休みをいただくことが多いんですよ。」と言っていたような気がする。月曜日に来ることはまずないと思っていたので忘れていた。ちょっと残念な気もする。久々にとりとめのない話をしてみたった。そういうのが楽しいんだけどなあ。

しばらく飲んでいると、眠気が襲ってくる。普段はこんなことはないのだが、思いもよらず空いた時間にリラックスしたからだろうか。お客さんたちの声が遠くに聞こえる。気持ちよく酔うというのはこういうことなんだな。近くを通りかかったお姉さんに「なんだか眠くなってきた。」と言うと、「お疲れですね。でも寝ちゃだめですよ。まだ時間早いですから。」という答え。まあ、そうだよな。

ゆっくり飲んで、食べて、今日はここまで。席を立つ。「また来年、ですね。」とお姉さん。「いや、まだまだ来るよ。」「お待ちしてます。」・・・馴染みの店のよさはここだな。初めての店との出会いも楽しいし、馴染みの店の安心感もいい。

外に出る。冬の日は暮れかかって、風も冷たい。こういう日もあってもいいよな。駅に向かう。部活帰りの高校生が大きな声で話をしている。駅前ロータリーには一日の終わりの安堵感が漂っている。

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