2023年08月17日

読書とビール・・・新宿「ミュンヘン」

1IMG_20230814_1246436日(水)。今年のお盆休みも今日で終わり。なんとなく吹く風にも秋の気配が・・・感じられはしないが、今日も台風の余波なのか曇り空で、気温もやや低めという。でも、相変わらずの蒸し暑さは変わらない。短パン、Tシャツで出歩けるのも今日までかと思うと、明日からの毎日が思いやられる。

 

この休みに読もうと思ってリストアップしていた本があと2冊。読んでしまおうと、今日も朝から新宿のカフェで過ごす。いつも行くカフェは、個人ブースみたいな席があって、仕事や読書にはもってこいなのだ。コーヒーを飲みながら、iPad miniKindleアプリを開いて読み始める。夏でもアイスコーヒーは飲まない。拘りがあるわけではない。注文しなくてもホットのブレンドコーヒーが出てくるようになってしまったからだ。

 

冷房が程よく効いて快適。明日からのことは忘れて、読書に集中する。2時間ほど過ごして、もう少しで2冊目も読み終わるという頃になって、なんとなくこの状態に飽き始める。ここが自分の良くないところで、あともう一踏ん張りというところで、急激に飽きがきてしまうのだ。そう、今日もそれが来てしまったようだ。

 

IMG_20230816_140241ぐずぐずしていても仕方ないので、会計をモバイルカードで済ませて外に出る。地下の店だったので、外はどうかなと思ったが、どんよりと曇っていて、風もない。小田急ハルクに入り、ビックカメラでガジェット類を何点か買う。時計を見ると午後1時を少し回ったくらい。休日もあと半日くらいあるな。


そのまま帰ろうか、それとも、どこかに寄り道しようか・・・。この辺りの昼飲みできる店も多くはお盆休みで閉まっている。空いているところは外国人観光客に占領されているだろうしなー。どうしよう。・・・ん!今自分は小田急ハルクの4階にいる。じゃあ、このまま下の階に降りていけば、一昨日入れなかった「ミュンヘン」があるじゃないか。もう少し時間を潰して130分ごろなら、ランチタイムは終わっていないが、そろそろ席も開くのではないだろうか。うん、そうしよう。

 

午後130分。小田急ハルク地下3階まで降りて、ビアレストラン「ミュンヘン」の前に立つ。どうかなー。ゆっくり中に入る。すると、一昨日と同じ男性店員さんが出てくる。「1人です。」と努めて明るく告げる。「お一人様ですね。どうぞ、こちらに。」ふふふ、いいタイミングだったな。両脇にテーブルが縦に並んでいる。5つ目くらいの4人席に案内される。おお、ゆったりした席に案内してくれた。ありがたい。

 

IMG_20230816_130432壁を背にして座る。ランチメニューを示されるが、すぐに「ハーフ&ハーフの中ジョッキ(830円)をお願いします。」と注文する。「はい、お待ちください。」と言って店員さんが去る。店内は自分の席のさらに右側に広々とした空間が広がっている。天井も高く、地下3階だからといって圧迫感は全くない。ゆったりとしたドイツ風ビアホールそのもの。レトロな感じの雰囲気がいい。

 

IMG_20230816_130027お客さんは食事の人は1人客が多い。グループや2人連れは大体ジョッキを傾けている。飲み物のメニューは豊富で、ビール各種、ウイスキー、ワイン、ジン、本格焼酎、日本酒、カクテル、サワー類・・・何でも飲める感じ。自分の右側は衝立で仕切られていて、その向こうにはスープバーとドリンクバーがある。壁と衝立に2方を区切られているので、落ち着ける席だ。よかったー。

 

IMG_20230816_130154

「ハーフ&ハーフ」が届く。サッポロ黒ラベルの生と、エビスプレミアムブラックのハーフ&ハーフ。中ジョッキとはいえ630mlということだからかなりデカい。ほぼ大瓶1本分の量だ。泡は少し褐色かかった白。液体は美しい琥珀色。わーい。美味しそうだ。では、一口・・・程よいコクと爽やかな飲み口・・・いいねー。さて、読書の続きでもしながら、ゆっくり飲みますか・・・。

 

おつまみを・・・メニューにはアイスバインやジャーマンポテトなどのドイツ料理が並ぶ。さらに種類豊富なソーセージ。美味しそうだなー。でも今日はサクッと行きたい。フィッシュ&チップス(580円)か・・・これにしよう。目の前に綺麗なお姉さん店員が通ったので、手を挙げて注文する。

 

左隣の席は空いていたのだが、男性客が1人案内されてくる。レンチメニューの一つを注文して生ビールのグラスを追加している。今日は自分と同じで休みらしく、ポロシャツにジーンズという出立ち。そのお客さんが席を立ち、スープバーに向かう。それに釣られてふと左を見ると、そのさらに左隣の席が目に入る。ん?あれは・・・。気がつかながったけれど、そこには「藤の家」でよく会うSさんが座っている。

 

Sさんはこの春に小田原辺りに引っ越してしまったのだが、月に何回かロマンスカーで新宿に出てきて、藤の家に来ている。こんなところで会うとは。なんとなくいつもと雰囲気が違う。ビールをゆっくり飲みながら物思いに耽っている感じ。いつもは陽気で話好き、時には歌声も披露するというタイプなのだが・・・声かけにくいなあ。

 

IMG_20230817_114841大体、休みがちな「藤の家」だが、今はお盆休み。Sさんもやはりこの時間から飲む店を求めて地下まで降りてきたのだろうか。そんなことを考えていると、読書に集中できなくなる。そこにフィッシュ&ポテトが届く。白身魚フライが2つとフライドポテトがたくさん。つまみはこれで十分だなと思わせる量。では、魚のフライから・・・揚げたて、サクッとしたころもの中から脂がのっている白身魚・・・揚げたて!やっぱり美味しい!ビール、ビール。ついでにフライドポテトもつまむ。これはどこにでもある安定の味。やめられないタイプ。ビールにはもちろんよく合う。

 

左隣のお客さんは何度もスープバーやドリンクバーに行くので、その都度Sさんの姿が現れる。相変わらず、真っ直ぐ前を見ながら、時々ジョッキを口に持っていくという感じ。自分に気づくということはなさそうだ。とにかく声をかけてみよう。「Sさん、こんにちは。」Sさんがこちらを向く。「おお!寄り道さんじゃないですか!こんなところでお会いできるとは。一緒に飲みましょうよ。」・・・という予想していた答えは返ってこず、「ああ、久しぶり。」・・・それだけ・・・。また自分の世界に入って行かれたようだ・・・。

 

IMG_20230816_132631まあ、とにかく声はかけたので、落ち着く。黒ラベルの中ジョッキ(800円)を注文して、読書に戻る。生ビールが届く。一口・・・んー、すっきりとして、こちらもいいねー。美味い!こちらも630ml・・・ビールはたっぷりあるし、幸せである。ポテトフライを時折つまみながら、ビールを飲み、2ページくらい読んで、またビールを一口・・・。

 

「じゃあ、また。」という声にハッとして我に帰ると、目の前にSさんが立っている。どうやら帰るらしい。「これからロマンスカーですか?」「ええ、これから。」「また、藤の家でお会いしましょう。」「そうですね。また。」・・・さっぱりと帰って行ってしまう。人にはいろいろな面があるのだな。・・・でも、次に藤の家で会ったら、「Sさん、あの時は暗かったですよー。どうしたんですか?」「寄り道さんこそ、なんですか気取って本なんか読んで。あれじゃあ声なんてかけられませんよ。」・・・みたいな会話になるような気がする。

 

1人取り残された気分になって、ちょっと寂しいような気になる。それでもやはり1人飲みは気楽だ。・・・本を読み終えて、ビールも飲み干す。さて、今日はこの辺で。席を立つ。

 

階段を上り、外に出る。先ほどと違って、青空が広がり、強い陽が差している。まだまだ夏は終わらない。眩しい太陽が頼もしく感じられた。

 

 東京都新宿区西新宿1丁目5 小田急ハルク 地下3

050-5600-3684


Posted by hisashi721 at 11:58│Comments(0)