寄り道Blog

連休も後半。5日は快晴で気温も30℃近くまで上がった。陽気に誘われたわけではないが、朝9時に家を出て、新宿までやってきた。西口の地下カフェで、普段はなかなか読む時間が取れない分厚い本を読む。ブレンドコーヒーはブラックで、モーニングのトースト類は食べない。

気がつくと、もう12時を過ぎている。あまり長居するのも申し訳ないので、そろそろこの辺で。本を閉じてレジに向かう。レジでは馴染みになった店員さんと一言二言。深々と頭を下げて送ってくれる店員さんに恐縮しながら、店を出て、階段を上り地上に出る。強い日差しと人の多さに一瞬で世界が変わる。

再び小田急はルク横から地下道に入り、高層ビル街方面に向かう。新宿中央公園で散歩でもしようかと思ったのだ。途中、「ブックファースト」に寄り、新刊書などをチェック。そこで、今日1つ買い物をしなければならないことを思い出す。もう一度、新宿駅に戻り、丸の内線の改札を横目に新宿3丁目方面に歩き、新宿サブナード商店街に降りる。

しばらく歩くと、飲食店街に入った左手に「アルペン新宿店」地下入り口がある。そこからビルに入って、地下２階から地上１階にエスカレーターで上がる。そこで、ランニング用のシューズを買う。前もって、調べていたので買い物はスムーズに進む。西武新宿駅はすぐ目の前だが、人通りの多さに、まだ地下の方がマシだと判断し、再び地下２階まで降りて、サブナードに戻る。時間は13時20分。直結している居酒屋「トラノコ」に久しぶりに行ってみようかという気になる。

「トラノコ」の入り口前にはランチメニューの表示。店内は6割ほどの客の入りと思われる。・・・そういえば・・・店の左に地上に出る階段がある。その階段を上っていくと歌舞伎町のセントラルロードという通りに出る。地上から行くと靖国通りをドンキホーテの前を入るとすぐだ。当然、地上の入り口にも「トラノコ」の看板があって、地下にある店の存在をアピールしている。しかし、その横に「大衆ビアホール新宿かっぱ」という看板もあって、同じ地下にその店があるのかなと思わせる。自分は地上から「トラネコ」に行ったことはなく、常にサブナードから入るのだが、「かっぱ」って店あったっけ？と常々疑問に思っていた。

そこでその階段を上ってみることにする。階段下から地上の眩しい日差しが見える。で、上っていくと、なるほど階段の途中にもう一つ店があるんだなと理解する。確かにビアホールっぽい入り口の風情。ピザの美味しそうな写真もなかなかいい感じ。ドアの前に立つ。ガラス越しに店内を見ると、まずカウンターがある。そこにはずらりと金髪の外国人の男女が座り、ビールジョッキを傾けている。そして、テーブル席が奥まで続き、ここは7割ほどの入りに見える。まだドアを開けていないのだが、若い女性店員さんと目が合う。「？」という表情だったので、人差し指を立てて、「1人です。」とアピールする。すると、側を通りかかった男性店員さんがドアを開けてくれて、「お一人様ですか？本日はこれから混雑すると思われますので、2時間に区切らせていただいておりますが、よろしいですか？」と声をかけてくれる。

「大丈夫です。」と答えると、奥の空いている2人用のテーブル席に案内してくれる。2人用といっても大きなテーブルで十分な広さだ。驚いたことに、さらに奥に店は広がっていて、かなり広い店であることがわかる。「生ビール（スーパードライ259円）をお願いします。」と注文する。さて、特別なこともしなかった連休だが、ちょっとだけ昼飲みを楽しみますか。

先ほどの男性店員さんが生ビールとお通し（330円）を届けてくれる。その間にメニューを見て、注文する料理を決めていたのだが、「追加のご注文はQRコードを読み取っていただいて、スマホでできます。」とのこと。なるほどと、スマホを出すと、「もしお決まりなら、私が承ります。」とのこと。「じゃあ、焼き鳥3本セット（610円）を塩で。ねぎま、ぼんじり、ももの3種類でお願いします。後は、たこわさ（415円）を。」と注文する。軽く、のんびりと飲むにはこれくらいで・・・。

では、生ビールを一口・・・よく冷えてる・・・スーパードライらしく、グイグイ喉に入っていく感じ。んめー。５月のビールはなんとなく爽やかな感じがするなあー。お通しは、マカロニサラダ、。ゆで玉子が4分の1入っているのも嬉しい。一口・・・へー、なんだか洋風な感じがするぞ。マヨネーズだけじゃなくて、何かハーブ的な香りもして新鮮。ビール、ビール。

たこわさが届く。イカの塩辛に比べて、なんとなく甘ったるい気がして、普段はほとんど食べないのだが、まあ、軽いおつまみとしてはいいのではないかと今日は思ったのだ。一口・・・うーん、このコリっとした歯応えはいいなあ。山葵の風味もいい感じ。ちょっとずつつまんで、ビール。これがいい。読書の続きでもしちゃおうかな。さっきの本は重いから・・・ipadを取り出して、Kindleを開く。テーブルが大きめなので快適だ。

店員さんが料理の皿を持って、奥に運んで行く。その頻度が高いので、奥にもたくさんのお客さんが入っているのだろうなと推察できる。カウンターの横に階段があって、そこからお客さんが降りてくる。２階があるのか。地下1階の店に２階がある？どういう構造なのだろうか。いずれにしろ、思ったより大きな店であることには違いない。

次の飲み物を注文することにする。QRコードを読み取って、メニュー画面に入り、飲み物のページに移動。2杯目からのサービスで、「190円メニュー」というのがある。ハイボール、レモンサワー、烏龍茶割りが選べる。せっかくだから、ハイボール（税込209円）を注文する。すると、程なく、若い女性店員さんが金属のタンブラーを届けてくれる。では、一口・・・うん！適度な濃さ。サービス品だから薄いってこともなく、しっかりとしたハイボールだ。美味しい！

「すみません。焼き鳥、大変お待たせしました。」と男性店員さんが申し訳なさそうに届けてくれる。確かに、少し時間はかかってはいるが、それほどでもない。こういう、ちょっとした一言に心がこもる。マニュアル通りではない接客が嬉しい。「大丈夫です。」と答えると、「ありがとうございます。」と笑顔。では、「ねぎま」から一口・・・おお、ジューシー、鶏肉もぷりっとして食べ応えもあり、美味しい。ハイボール、ハイボール。

やけに読書が捗る。居心地がいい。もう少し食べたい気もする。だったら、ピザ？いやいや、ちょっと重くないか・・・ん？「マルゲリータハーフ」というのがあるぞ。ハーフならいいかな。この店おすすめで、店内で焼いているという逸品だし。というわけで、スマホから「マルゲリータハーフ（519円）」を注文ちょうどハイボールを飲み終えた頃、ピザが届く。ピザが4切れ。割と大きめ。食べ応え十分という感じだ。まずはスマホで「レモンサワー（209円）」を注文してから、さあ、一口・・・その前にタバスコだ。たっぷり目にかけて・・・チーズが伸びるなー、生地が美味しい！ソースの味もいい。ピザって久しぶりだなあー。んまい！そこにレモンサワーが届く。一口・・・酸味が強いけど、それがまたいい！

レモンサワーを飲みながら、ピザをつまむという意外な展開を楽しみながら時間を過ごす。もう、歌舞伎町の地下にいるという感覚ではない。のんびりと昼酒を楽しむ休日という願ってもない時間になっている。酒を飲みながら読書ってあまりしないのだが、それが快適に感じるのも嬉しい。いい休日になったじゃないか。そうそう。

レモンサワーを飲み干して、今日はここまで。鞄にipadをしまい、スマホの画面で「会計」をタップして席を立つ。入り口横のレジには、最初に席に案内してくれた店員さんが待っている。「ごちそうさま。のんびりできました。」「ありがとうございます。お待たせして、申し訳ありませんでした。」「２階もあるんですね。」「そうなんですよ。今度お仲間とどうぞ。ありがとうございました。」

店の外に出る。階段を上れば歌舞伎町の賑わい、階段を降りればサブナードの賑わいか・・・少し迷って階段を上る。地上に出れば、もの凄い人通り。連休を楽しむ人々の群れに混ざりながら見上げると、真っ青な空。これが幸せというものかなと感じながら駅へと向かう。

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