寄り道Blog

朝の西武新宿線急行。ぎっしり満員。グイグイ押されて脚を広げることもできず、直立したまま斜めになっている状態。ぐるじー。鷺ノ宮、高田馬場間の10分が永遠のように感じられる。電車が揺れるたびに体が捻じられる。ぐぐっ。掴むところもないのないので前後左右に体が倒れる。そのたびにより苦しい状態に追い込まれる。これは中世の拷問か。つり革を確保している人はいわば貴族階級だ。

んっ。見るとそのつり革確保組の中に、こんな状態の中化粧をしている若い女性がいる。ぬわにい。化粧する分、空間を多く使ってるじゃないか。周りの乗客はその分空間が減って、首を倒しながら耐えているぞ。彼女のみ化粧に集中。何もこんな満員電車で化粧することないじゃないか。化粧ぐらい家でして来いよ。

んっ、隣の青年がコンビニ袋をゴソゴソし始めたぞ。何をするんだ。おいおい、オニギリを取り出したぞ。まさかこんな状態で朝食かぁ。わー、食べ始めたよー。しかもムセてる。こっちに飛ばすなよ。青年の前の小柄な女性は明らかにご飯粒がとんでくる恐怖を感じている。間違いない！何もこんな満員電車でオニギリ食べることないじゃないか。朝飯くらい家で食べて来いよー。

んっ、このジージーっていう音は何だ？あれ、あのおじさん・・・、髭剃ってる・・・。50代半ばの男性。携帯式電気剃刀で髭をジージー剃っているのだ。周りの人たちはよく耐えてるなあ。それにしても本人は平気な顔だもんなあ。はぁ。何もこんな満員電車で・・・。髭くらい家で・・・。

むなしい心の叫びを押しつぶすかのように電車が揺れる。我々は様々な思いを抱いたまま、この箱に押し込められて運ばれていく。なんだか、むなしー。ガタンッ。